9月 11月 12月 1月 観戦記1 トップリーグスケジュール HOME

トップリーグ観戦記−2

☆12/13 近鉄●24−52サントリー   ヤマハ24−24東芝府中

近鉄ー31分P→HO辻本T、後半10分ターンオーバー→FB重光TG、13分裏に抜けてWT飯泉T、23分SO吉村→CTB山崎TG(4T2G計24点)
サントリーー21分ラインアウト→HO坂田T、28分P→モール→LO早野T、37分中央突破→坂田TG、40分SO沢木→CTBイエレミアTG、後半7分坂田→SO菅籐TG、17分イエレミア→WTB吉田TG、38分近鉄陣での長い攻防の末、FB小野沢TG、40分NO8若松TG(8T6G計52点)

◎サントリー、どうも選手間の意思疎通もうひとつなのだろうか。相手攻撃に対し、難なく抜けられる。アタックの際のノックオン、スローフォワードなどミスが目立ったのが気になる点である。接点でのボールだしもリズムが悪く、再三近鉄にターンオーバーされる場面が目立った。得点するまでの攻撃時間も長くなっているように思われる。個々の強さは見られるだけに、リズムの悪さを解消しない限り、調子は上向かない。他方、近鉄は試合展開としては結構自分たちのペースに持ち込んでいたようである。ラヤシをサポートする栢本がいればもう少し面白い展開になっていた。案外すっと裏に出れるので、決定力がある選手がいれば・・・
東芝ー23分小山田突破→立川TG、後半7分モール→NO8バツベイTG、18分立川裏に抜けて→NO8ホルテンTG、25分PG(3TG1PG、計24点)
ヤマハー33分WTデラサウ突破→WT西村T、39分ターンオーバー→SH村田→デラサウTG,後半38分木曾の突破→CTBマットソンT、40分一気呵成→FL木曾TG(4T2G計24点)

◎ヤマハも点を取るのが下手である。デラサウが突破を図るものの、トライの決定機をなかなか作れない。一方東芝もまた、ボールを支配しながら試合を支配しきれない。前半10分ぐらいまで東芝が優勢に攻めていたが、得点できずにいるとヤマハにボールの支配権を握られる。ようやく東芝がチャンスを物にするものの、それからヤマハの猛攻が功を奏す。前半は勢いでヤマハリードで折り返すが、後半30分までは完全東芝ペースとなる。ヤマハがチーム一丸で攻め続けたのは、35分を過ぎてから。遅いと思われたが、なんとか引き分けに終わった。ヤマハ力がありながら、もうひとつそれを活かしきれていない。とりわけデラサウ。彼をもっと活用できれば・・・。

☆12/23   近鉄23−41ヤマハ  

近鉄ー5分PG、10分PG,15分WTB西尾デイフェンス振りきってTG、39分WTB藤坂T、後半28分スクラム→前田T、(計3T1GんPG23点)
ヤマハー26分PG、34分ラインアウト→モール→中林TG、後半10分四宮T、19分WTBデラサウTG、23分FL澤田右端T、37分マットソン、ゴールポスト直下TG、41分FL木曾右中間TG(計6T4G1PG41点)

近鉄前半自分たちのリズムで試合を続けるも、後半得点チャンスを逃すと徐々にヤマハペースとなる。近鉄のデイフェンスが後半は甘くなった事が原因でも有り、ヤマハも前半受けているためリズムをつかむのが遅い。スクラムは近鉄がやや優勢。ラインアウトは、ヤマハが優位に立っていたようである。近鉄は終盤の緊張感が途切れるところに注意する必要があるし、ヤマハはキックオフ直後から積極的に攻めるようにしなければ強豪チームには勝てない。あと3戦。頑張って欲しいものである。

☆1/4  

サニックスーWTB森T、38分SOカラウナT、後半13分カラウナDG、18分PG、29分LO遠藤TG、41分FLミュアーT(4T1G1PG1DG計28点)
ワールドー41分織田T、後半25分PG、45分CTBテイボキTG(2T1G1PG計15点)

ワールド、正月ボケか集中力を欠きプレーが雑になっていた。対してサニックス、これ以上負けられないという気持ちから積極的に攻め、組織的に守った。試合に対するモチベーションの差か。明らかにサニックスの選手の集散が早く、ワールドは痛い星を失った。
NEC−3分FLマーシュTG、17分マーシュT、25分PG、40分PG、後半5分WTB窪田TG、13分WTB田中TG、25分FB大東T、29分LO浅野TG、33分窪田T(2PG7T4G計49点)
東芝府中ー34分FL中居TG、後半17分CTBマクラウドTG、19分SO品川TG(3TG計21点)

こちらの試合も、モチベーションの違いからNECが完勝した。箕内キャプテンが戻ってきて、ようやく体制を整えたチームが機能し始めた。後半19分品川のインターセプトからの独走トライで、東芝府中ペースかと思われたが、そこからNECのFWが集中力を発揮し、25分、28分、33分の連続トライで完全に東芝府中の勝利の目を取り去った。

☆ 1/11  ワールド41−12近鉄

ワールドー10分L大西の突破→ラック→H中山TG、37分ラック→C高田TG、40分PG、後半6分PG,25分GスタワーズTG、32分ターンオーバー→ティボキTG、40分ターンオーバー→三木のゲイン→大西TG(5TG2PG計41点)
近鉄ーー31分キック→追走してKタライアトゥイTG、後半30分安東T(2T1G計12点)

◎ワールド、サニックス戦の完敗をどのような教訓として活かすか、それがこの近鉄戦の課題であったが、何とかデイフェンスを建て直し、試合を自分たちのペースに持ち込んだ。接点でのFWの頑張りが大きかったように思われる。穴をこじ開けて、小さな突破を図るうちに、点差が開いていったように感じた。今日の試合は近鉄の選手よりもワールドの選手の気迫が勝っていたようである。ラグビーは、気持ちの持ちようで試合展開が大きく左右される。それを思い知らされた。

☆1/18 近鉄24−43クボタ  神戸製鋼31−21リコー

近鉄ー2分M西尾TG、31分PG、後半29分SO吉村TG、40分西尾60m独走トライTG(3TG1PG計24点)
クボター7分H西田TG、10分L松隈T、42分DマナコT、後半11分松隈TG、33分N糊谷T、41分GオファヘンガウTG(7T4G計43点)

◎近鉄、負けたくない気持ちは表れており、ラヤシのNO8も苦肉の策であろう。それにしても、サポートが遅い。スピードで圧倒できないのが辛い。じりじり離されだすと、ますます自分たちのペースが作れなくなっている。結構一人一人は抜けているものの、組織として動けていないのが残念である。
神戸製鋼ー13分F斉藤TG,28分モール→E川上T、後半17分MホラT,35分DウイリスTG、39分斉藤TG(計5T3G21点)
リコーー17分K西村TG、24分西村TG、39分M斉藤TG(3TG計21点)

◎神戸製鋼、リコーの激しいデイフェンスに、ミス連発。テンポ良くボールが出るものの、リズムに乗れず、その隙を衝かれる形でターンオーバーからトライを奪われ後半半ば過ぎまでリコーにリードを許す。攻めているかと思えば戻され、選手にとっては疲れる試合であった。このような試合をしている限り苦しい。とはいえ、どのチームにとっても神戸製鋼は打倒目標になっている。大変だが、それでこそ試練。

☆1/25  ワールド36−10セコム  神戸製鋼31-21NEC

ワールドー12分M南T、28分南TG、40分GスタワーズTG、後半21分南T、29分N三木T、38分K福岡TG(6T3G計36点)
セコムー38分PG、後半41分N石橋TG(1TG1PG計10点)

◎モチベーションはセコムが上だと思われたが、チームとしての動きはワールドであった。小気味良く攻め、デイフェンスでも危なげない戦いであった。これでセコムは自動降格が決まった。ワールド、自分たちのペースに持ち込めれば結構力を発揮するのに、そこに至るまでに毎試合道のりが遠い。サニックス戦の敗戦もそうであるし、ヤマハ戦でも勝ちきれなっかた。やはりゲームを作る強いムードメーカーの存在が欲しいものである。
神戸製鋼ー1分G伊藤TG、8分M大畑TG、15分G伊藤TG、後半34分SOホラT、42分大畑T(5T3G計31点)
NEC−32分N大東TG、後半3分J田中TG、39分FマーシュTG(3TG計21点)

◎立ち上がりキックオフから、積極的に攻める神戸、初スタメンの道前もリズム良くあっさり3トライをあげるも、次のトライを無理にとりにいきリズムを崩す。NECは、ようやく自分たちのテンポで試合をし始めると、試合は均衡し、両者デイフェンスの穴を見つけるためにボールをまわすがなかなかゴールラインを超えられない。神戸も大きくゲインはするものの、相手ゴールラインまでの2mが迫るとミスが出て押し戻される。勝ち点5を目指すが、道のりは遠かった。その思いを吹き飛ばしてくれたのが、ホラである。後半34分右サイドライン沿いに走りきってトライを奪い、勝利に貢献した。サントリーの敗戦で、トップリーグの初代王者は神戸製鋼が手中に収めた。ただし、満身創痍であり、また絶対的な強さを感じさせてはくれなかった。マイクロソフト選手権、日本選手権の頂点に立つのはまた違ったチームになるかもしれない。

☆2/8 三洋電機39−32クボタ   神戸製鋼35−27ワールド

クボター12分PG、17分CTB松隈TG、20分LOマナコTG、35分サインプレー→マナコT、38分PG、後半43分マナコTG(4T3G2PG計32点)
三洋電機ー25分ラインアウト→NO8オライリーTG、28分FB角濱T、41分PG、後半10分PG、17分認定トライTG、20分G→H池田TG、35分CTB古賀TG(5T4G2PG計39点)

◎試合の流れを支配するのがいかに大切であるかを見せてくれた試合である。当初は、クボタが三洋の攻撃を良く防いで、ターンオーバーから小気味良くトライを奪い、自分たちのペースにしたかのように見えたが、後半に入ると逆に三洋電機に勝利の女神が肩入れし始めた。諦めずにクボタゴール前で攻め続けた事が認定トライを奪い、試合の主導権を握って逃げ切った。
神戸製鋼ー10分モール→LOウイリスTG、26分FBミラー裏にぬけて→大畑TG、後半8分NO8伊藤TG、25分モール→SOミラー中央へTG、35分ミラー→大畑TG(5TG計35点)
ワールドー5分FB三木T、20分SH中山T、32分CTB大西、うまくスペース見つけてTG、後半1分PG、3分インターセプト中山TG(4T2G1PG計27点)

◎ワールド、リズムをうまく作ってリードを広げていく。積極的なデイフェンス、そしてボールのつながりで試合をリードしていくが、神戸SO道前の負傷でミラーがSOの位置に立つと途端に神戸製鋼が果敢に攻め始めた。お互いデイフェンスは良く、しかもボールを動かし続けようという姿勢が見えるので、面白い試合となった。しかも、劣勢と見られていたワールドが、テンポ良く攻め得点を挙げ、それを神戸製鋼が追いかけるという展開であった事も、試合から目が離せなくなった要因である。ミラーがSOとして自由に動き出すと、ワールドデイフェンスが狂い始めて、神戸製鋼が試合の主導権を握ってしまった。そうなると、モール、ラインアウトで優勢に立ち、FWが生き生きとしはじめたのはさすがである。

☆2/15 神戸製鋼10−34NEC

神戸製鋼ー40分PG、後半25分FL斉藤TG(1TG1PG計10点)
NEC−8分ラインアウト→モール→FLサウカワT、28分マーシュ裏に抜けて→FB大東T、38分サウカワT、後半10分FW・BK一体攻撃→PR久富TG、35分CTBコニア左隅T、38分岡村ゴール下へTG(6T2G計34点)

◎NECのデイフェンスがうまかったのか、神戸チャンスでボールがつながらない、ラックからボールが出るのが遅いだけでなく、再三ターンオーバーされて、窮地になる場面が多々見られた。あれだけミスが続けば、勝てる試合も勝てないのも当然。今日は神戸製鋼にとって到底勝てる試合ではなく、その分NECは余裕の勝利となった。相手の攻撃を確実に止めて、チャンスを広げる事ができれば、優勢に試合を進めることができる手本みたいな試合であった。ちなみに、一番ひどかったのはラインアウトを前半ことごとくというほど奪われたのが第一の敗因であろう。

☆2/22 NEC24−19東芝府中

NEC−8分スクラム→SH辻→FLマーシュTG、22分ラック→辻→NO8箕内TG、32分CTB河合裏へ抜けて→ラック→WTB窪田TG、40分PG(3TG1PG計24点)
東芝府中ー37分サインプレー→FL渡辺T、後半7分ペナルティトライTG、26分ラック→FLバツベイTG(3T2G計19点)

◎東芝府中、ロスタイムに逆転をかけて猛攻をかけるも、NECなんとか踏ん張ってノーサイド。前半風上にたって、無理をせず効率よく得点を重ねたNECが後半無得点に抑えられたものの、デイフェンスが大崩れせず、なんとか持ちこたえたのが、勝利の女神を呼び込んだ。隙を見つけて何とか裏に出ようとする東芝府中の選手。逆に、ギャップを作らず、スペースを空けず、必死になって防御したNEC。ラグビーの真髄を感じさせた一瞬である。