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観戦記

2/28     三洋電機22−17トヨタ

今期最終公式戦にふさわしい好ゲームとなった。もちろん、雨上がりということでボールが手につかない、という状況はあったが、DF、アタックともに早いサポート・アシストがあり。見ごたえがあった。前半は、トヨタがうまい試合運びを見せ、優位に展開した(2トライで12−0)。後半、三洋電機が試合運びを修正し、ようやくDF面の穴がなくなり、そこから反撃を開始して20分過ぎから3トライをあげて逆転ようやく主導権を握った。トヨタは残念ながら、ノーサイド2分前に1トライを返すのがやっとであった。

2/20     トヨタ23−10東芝     三洋電機25−16NEC 

東芝、トヨタの早いDFに戸惑い気味。試合前は、東芝の優位は動かずという思いだったが、何のことはない。Iヒルが、インターセプトからトライを奪った以外は、ボールを支配していたのは東芝であったが、試合を支配していたのはどちらかといえばトヨタの防御網であった。勝利への執念は、トヨタが上回っていた。少なくとも本日の試合では。フィットネスが同程度、フィジカル面でも同程度。そうなれば、気持ちの入り方が勝負を分けるか。そういった意味では東芝に隙は見られなかったと思えるが、それ以上にトヨタの勝利への執念が強かったというのが本当のところか・・・・。
NEC、本当に強い。正直な話、ここまで来れば勝利へのポイントは、チームが一丸となって勝利を目指せるかという点に尽きる。一人一人のフィジカル・フィットネスを極限まで鍛えて、チームとしての戦術を考え、相手チームをしっかり調査して、勝利をつかむために努力する。それがチームの総意として、まとまれば確かに強い。トップリーグの戦いでは発揮されなかったNECの本来の力が、ようやくこの時期に全開した。結果として、後半35分過ぎの三洋SH高安のキックチャージからのトライで、NECの野望は潰えてしまったが、ミラクル10(トップリーグ10位から日本選手権の頂点を目指す)がその実現寸前まで行った事を記憶するファンは数多く存在するであろう。そして、大切なのは、勝利に対する貪欲さだということも認識させてくれた。

2/14    NEC38−5帝京大

帝京、あたりの強さでは負けていない。けれども、展開を意識したプレーでトップリーグのチームに遠く及ばない。攻撃面では、良いプレーも見られたが。DFでは、後手を踏んではトライを奪われていた。学生と社会人、ずいぶんと格差がついてしまったか。

2/7      神戸製鋼19−36トヨタ    NEC10−10サントリー

トップリーグ勢同士の試合は、息を呑むシーンの連続で疲れるが、その分あとが爽快である。キックオフ直後から、ボールを支配し押し続けたトヨタ。なんとかゴールラインを死守しようと必死に守る神戸製鋼。15分近い攻防の決着をつけたのは、神戸製鋼M大畑であった。狙っていたインターセプトを確実に決め、タックルを何とかはずして走りきってトライを先制。しかしながら、その後もトヨタはボールを支配し23分、35分とトライを奪い、あっさり逆転。チームとしてのまとまり、個の強さでトヨタが上回っていた。後半も神戸がI森田のうまいステップでトライを奪うが、すぐに連続トライを奪われ、58分には26-14と引き離される。ここでまた、大畑がスペースを見つけて1トライを返すが、反撃もそこまで。DFにほころびが出始めると修正は効かなかった。
NEC、リーグ戦とは打って変わって、サントリーの攻撃を読みきっているかのように、ゲインを切らさない。NECが、本当に守りきり勝利を収めた試合であった。サントリーは、ボールを支配し続け、攻撃の手を休めないのだが、なかなかゴールラインを越えられない。サントリーは、あっさり8分にPGを決めるが、それからが悪夢?のような時間ではなかったろうか、ワイドに展開しても、密集サイドを攻めても、なかなか前に出られない。逆に、NECはあっさりギャップを衝いてKロビンスがトライを先制。しかも、その4分後にはうまくサントリーの虚を衝いて、I松尾がDGを決める。サントリーもあわててはいないが、なかなか攻めてがないのも事実。ようやく広範18分左サイドライン一杯で小野沢が抜けてトライ、KニコラスのGKも決まり同点。その後は優勢に試合を進めるが、決め手もない。最後は起死回生のDGを狙ったが無情にも成功せず。抽選でNECが次の試合に進むことになった

1/31     東芝6−0三洋電機

ファイナルにふさわしい、緊張感を切らすことのない80分の攻防であった。東芝は、トーナメントの戦い方をしっかり身体に染み込ませているように思われた。準決勝でのサントリー戦では、ボールを出すタイミングをずらすことで、サントリーの攻撃をしっかり防ぎ、今日の三洋電機戦ではブラウンに思い通りボールを動かさせないように、ボールを支配し続けた。ボールへの執念ということでいえば、ノーサイド寸前に見せた密集サイドへの集中は見事であった。戦い方を知っていた、東芝選手たちの気迫の勝利、今日の試合はそんな言葉で締めくくれるのではなかろうか。それにしても、三洋IトニーブラウンE劉、東芝EベイツIヒルなど惜しみなく動いていた選手に外人勢が多いのは残念である。もちろん望月や大野、そして廣瀬、立川とみんな大活躍であったが、それ以上に目立っていた。

1/24     三洋電機25−21トヨタ

セミファイナルにふさわしい好ゲームとなった。前半は、トヨタがボールを支配して積極的に攻めるも、なかなか得点に結び付けられない。両チームともに、堅固なDFで決定的なシーンを作らせない。ハーフタイム寸前に、三洋電機がチャンスを生かし、トヨタゴール前でスクラム、E劉が中央にトライした(三洋13−9トヨタ)。後半は、その余勢をかって、三洋が45分にトライを挙げて得点差を広げる〔三洋20−9トヨタ)。そこからは、トヨタが一丸となって攻めまくるが、三洋も粘り強いDFでゴールラインを割らせない。ぎりぎりで守りきった三洋がカウンター攻撃から58分右隅にトライを挙げると、ほぼ試合は決まったという感じであった。しかし、そこからがトヨタの選手が意地を見せた、70分右サイドライン突破から、大きく左にボールを動かして、ようやくJ久住が飛び込むと、77分にもIアイイがスペースを見つけてトライ(三洋25−21トヨタ)。1トライで逆転という場面となり、場内は沸いた。結局、最後はノックオンで三洋ボールとなり、万事休すとなったが、最後まで緊張感のある面白い試合であった。

1/16     ワイルドカードセミファイナル   コカコーラ31−17ヤマハ   NEC33−5サニックス

意識の違いか、攻めるコカコーラに迷いはない。密集への仕掛けが早い分、ボールをしっかり支配して、着実にトライを積み上げていった。ヤマハも良く守っていたが、ラック・モールでのボールコントロールで負けてしまった。勝利への執念を見せたコカコーラが、来週も試合に臨む。
NEC,、積極的に前に出て、シーズン後半の好調ぶりを見せ付ける結果となった。FWが確実に仕事をこなし、ハーフ陣が早めにバックスにボールを供給する。この基本がしっかりできている。サニックスも悪くはないのだが、攻撃をしっかり止められた上に、DF網が破られては勝ち目はない。

12/6     ホンダ19−45東芝   近鉄13−26神戸製鋼

東芝、格下ホンダに対して苦戦、そんな印象を受けた試合運びであった。キックオフから20分近くまで両者一歩も譲らずという攻防を見せたが、ようやく東芝はM廣瀬の突破からチャンスをつかみC望月が飛び込んだ。そして20分今度はJ蔡が抜けてK仙波がトライ。これで一方的展開かと思えたが23分ホンダがうまく東芝DFのギャップをついてトライ、27分に東芝は得意のモールで1本とるが、35分ホンダもM山田が2本目のトライとお互い持ち味を生かしたラグビーを展開した。後半に入ると、ホンダの攻撃が雑になったこともあるが、東芝はようやく本領発揮FW、BKがスムーズに動き始め4本のトライを決めてホンダを突き放した。ホンダはノーサイド寸前に1本返すのが精一杯であった。
最後までわくわくどきどきの面白い試合展開となった。最初に主導権を握ったのは近鉄。3分、18分にI大西がPGを堅実に決めて6−0とリードするが、20分過ぎから神戸は近鉄ゴールライン前でチャンスをつかむ。スクラムで近鉄の反則が続き@石田がシンビンで一時退場をしてもまた反則を繰り返したため、結局ペナルティートライとなって7−6と逆転。後半試合の主導権を握った神戸は、43分、47分に近鉄のDFの甘さを突いて連続トライ、完全に勝利の女神は微笑んだかに見えた。しかし、近鉄は神戸製鋼のDFをなかなか突破できず苦しんでいたが、ようやく60分神戸陣に入り大きなチャンスをつかむ。右サイドのラインアウトから中央へボールをまわし右へ戻してFB角濱がトライ13-19とする。そうなると、がぜん近鉄ペース。神戸のDFは堅固であるが、ボールを支配し再三ゴールに迫る。ラストワンプレーを告げるホーンが鳴るなか攻め続けるが、そこで痛恨のノックオン。そのボールを神戸I菊池が拾って走りきって4トライ目を挙げて、接戦の幕はあえなく閉じた。

11/14    東海大学12−8関東学院大学

東海、関東ともDFが堅固で、攻撃においても連携ができておりボールがよくつながれていた。接点でのボール出しが、すばやくそしてグッドタイミングでできている時がチャンスを生み、そこに絶妙のサポートが入り、選手一人一人が試合の流れを読むと試合は引き締まる。このようなチームが大学選手権でも上位に行くのであろう。チームのまとまり、それを感じさせてくれた試合であった。両チームは、次の対戦では結果はどう転ぶかわからない。

10/25    コカコーラ22−55東芝(TV観戦)

コカコーラ、キックオフ直後から果敢に攻め、大きくゲインしてノーホイッスルトライ。その後も20分近くまでは接点にコカコーラの選手が多く、ボールにしつこく絡んでいた。しかし、苦しみながら18分にD大野がトライを挙げると、23分はEベイツ、27分A湯原、35分J宇薄と連続4トライを挙げる(10−31)。L富岡、Iヒル、 Eベイツが相手攻撃をうまく止めて、カウンター攻撃の軸として機能するようになると、さすがにコカコーラの防御の圧力は弱まり、後半2トライを献上するも、終わってみれば8トライを挙げて圧勝という結果に終わった。

10/11    トヨタ56−10サニックス   神戸製鋼27−24NEC

トヨタ、堅実な試合運び。防御は堅固であり、チャンスと見れば畳み掛ける攻撃は見事である。サニックスも前半は互角に戦ったが、後半はタックルが甘くなりDF網の隙を突かれては失点を献上。SO黒宮、SH麻田に翻弄されてしまった。トヨタは、選手一人ひとりが試合の流れを読みながら動けていた。そういった意味では、これからの戦いが正念場になりそう。とりあえず、来週のサントリー戦が今後を占う試合になるであろう。
後半37分押されていた神戸製鋼が、乾坤一擲の逆襲を成功させ、見事に逆転トライを奪った。勝利への執念が少しだけNECより上回ったというところか。神戸にとれば、前半4分、7分に連続トライで快調な序盤スタートだったが、そのあとがいけない。NECのSOヤコのうまい試合運びのペースに巻き込まれ、得点できないまま、徐々に点差をつめられ前半34分に逆転される。後半に入っても、41分PG、45分PG、そして55分にはWTB窪田の決定的トライを奪われ、万事休すと思われた(10−24)のだが、そこに至っても勝負はあきらめていなかった。その4分後FW・BK一体の攻撃を見せ、ようやくトライを奪うと、71分にはPGを決めて4点差に詰め寄る。しかしながら、その直後からNECの激しい攻撃にさらされ自陣ゴール前に釘付けの状態になる。そこで耐えて、反撃できた結果の勝利であった。神戸にすれば、転がり込んだ白星。NECにとっては、半ば掌中にしていた勝利を失った試合であった。

9/5       神戸製鋼24−24サントリー

◎前半立ち上がり直後は、神戸製鋼積極的に攻めるもサントリーの堅いDFに阻まれ軽くいなされる。そして、あっさりと20分サントリーがモールを押し込んでトライを奪う。神戸製鋼はその直後、キック主体のI森田であいかわらずの攻めを見せるが、こぼれたボールが幸運にも神戸の選手にすっぽりはいり、そのままトライ。34分には、相手ゴール前のスクラムからうまく裏にボールをつないでトライ、リードを奪う。対してサントリーは、あっさり相手陣に入ると、スペースを見つけてあっさりトライ。ハーフタイム寸前にはPGで追加点を奪う(前半17−12)。サントリーは、後半の立ち上がりでの攻撃でも、J小野澤の右サイド一杯の好ステップであっさりとトライを奪うと、サントリーは俄然優位になった。けれども、神戸の勝利への執念は強く、トライはなかなか生まれないものの、サントリーのPKがあるとPGを選択、徐々に点差を詰めていく。残念だったのは、攻めていながら39分を過ぎてのPKでもPGを選択、せっかくの逆転のチャンスをふいにしたことである。とはいえ、戦力差は大きくはないものの、サントリーが終始余裕を持って戦っていたことからしても、神戸製鋼の選択は間違いであったとはいえないかもしれない。神戸にとっては歯がゆいだろうが、今シーズンもずいぶんと厳しい戦いがつづくことであろう。

9/26     近鉄10−44サントリー

○サントリー、立ち上がりは近鉄の攻撃を受ける形で入るが、徐々に自分たちのペースで試合の主導権を握った。近鉄は、3分・25分のPGが失敗に終わり、とうとうペースを作れずに終わった。総合力という点で、サントリー優位は試合前から予測されたものの、近鉄もキックオフ直後から積極的に攻めたが、サントリーのDFに、軽くいなされた印象。それに対し、サントリーは無理をせず、FWで前に出し、小野沢、北条、有賀というバックスリーが隙あらばと狙っており、そこで役者が違った感がある。DF力という点では、若干サントリーが上回り、攻撃におけるオプションをたくさん持っていたサントリーが結果的に大差にした。近鉄はノーサイド寸前にようやく2トライをあげるのがやっとであった。